ライクライクラヴェルサンバwith犬/鈴木
梅干めく祖母のたなそこに御影犬が四千歳
私は自分の頭を内側から食い破りつつある
きゃつ
きゃつ
噛み音に苛まれるのは忍ぶとしても
犬が耳から侵入しては心配
と祖母の詰めてくれた梅の汁が染み
ドリッピングしますよ
など叫ぶものの自己にすら届かないので小の便をさらさらと執行していく
とにかく娯楽がない!
夏休みを控えピアニカを持った少女たちを眺めたくも窓は朱色に閉じて『それから』の代助になった心地
年端も行かぬ方々をマイナデスよろしく踊り狂わさんと連れ去ればそれは代助だろうけれども単に彼女らの柔肌に伝った汗の跡から辛子明太子の栽培をもくろむ私にこの仕打ちとは?
アン
畳の目に
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