薄っぺらい三日月の端/皆月 零胤
瞳を覗き込んで
悪戯に誘いをかけてみようか
優しい風に乗せて
悪戯に愛を囁いてみようか
こころを曇らせて
悪戯に雨を降らせてみようか
今夜の三日月ぐらい薄っぺらなこころで
気付いた時にはあなたは
薄っぺらい三日月の端に座っているだろう
でも滑り落ちないように
今夜は消えないでここにいるからね
この夜空のどの星よりも
本当はあなたのことを想っているよ
朝がきて地上に降りてもずっと
薄っぺらい三日月の端みたいな言葉が
あなたのこころに刺さったままならいい
あなたの中で僕が消えてしまわないように
薄っぺらい三日月のこころが
そっとあなたの名前を呼ぶ
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