課題図書/A道化
 




あなたが海に沈めたノートを
魚のままで取りにゆこう


強い水と光のために
泣いていることがわからなかった夏が閉じ
ノートを手にとるころには
手足があり
波音はなく


何ページ目を開いてもそこは
秋の朝の本棚だろう



2008.8.9.
戻る   Point(6)