マスターとウェイトレス/蒼空と緑
昔、ある一人の男がいた。
大学時代にその男は喫茶店のウエイトレスに恋をしてしまったのである。
男はそれからというものウエイトレス目当てで毎日喫茶店へ通いはじめた。
いつも、ブラックのコーヒーを一杯。
それから2年がたったある日。
彼女はいなくなった。
マスターに聞いてみると、
就職が決まり、実家へと帰ったらしい。
男はそらショックだった。
名前も聞けず、ただブラックのコーヒーを飲んでいただけ。
彼女は自分の事を覚えているのだろうか?
覚えてくれたのかもわからず。
それが男の初恋だった。
それから20年後、
男は喫茶店を始めた、
そこへ来たウエイトレスが
20年前
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