消費と言葉の狭間で/紫音
終電に揺られながら
車窓へとため息
様々なものが纏わりつき
雁字搦めにしていく
ただ、生きていくわけにもいかず
とかく社会というやつは無関心に 其処に
主張も理念も思想も無いのかもしれないこの詩に
主張も理念も思想も無い というのは容易く
しかし そういう社会というやつをつくったのは
「若いやつは」と呟く人だったりもする
それを全否定するのは もっと容易く
全否定は己をも全否定することでもあり
肯定を求めているのか
我侭キングダムの皇帝でいたいのか
途方もない速度で己を消費し
それが主体であるのか客体であるのか
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