ピエロ/
いすず
まだ うずくようです
わすれかけた 青春の
幕が下りても
わたしはその幕の前の ひとりのピエロでしょう
かなしみにくれた昨日も
明日の見えない未来も
この手のなか
ずっとずっと、あたためている
あなたが生きたあかしが
この胸のなか 息づいてる
だから、わたしは問うの
わたしは生きていていいでしょうか
わたしだけのピエロ
たとえ、鮮烈に散るだけでも
たとえ、鮮烈に散るだけの命でも
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