Ranbo 〜21century〜 /服部 剛
 
駅構内の 
床に剥がれた 
薄い矢印の上を 
僕は往(ゆ)く 


( what's going on


階段を下りた出口の広がりに 
裸足のまんま傘を差し 
どしゃぶりの雨に降られながらも 
闊歩(かっぽ)する 
あの神秘的な放浪少年の 
哀しみを哂(わら)った 
後ろ姿の幻に 
牽(ひ)かれるように 
僕は往く 


( what's going on


蜃気楼の都市は透けて 
茫漠と現れる砂丘の広がりに 
取り残されて、宙に浮く 
独りの声が 
飢え乾いて誰かを呼ぶ方へ 


つらなってゆくひとすじの、旅の足跡・・・・・・・・ 







戻る   Point(4)