家族おもい/
フクロネヅミ
言葉のカーテンにゲロをはく
少年にとって、罪だけが救いで
誰もそれに気付かないから
鉄の棒で殴っている
可哀想に
リビングのど真ん中に
絞首台がおいてあって
その踏み台で家族五人が食事をする
末期ガンの祖父が箸を落とす
泣くのは少年だけだ
物置に何があるか確認する
少年にとって、計画だけが救いで
誰もそれに気付かないから
飴をしゃぶりながら熟睡の朝を迎える
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