良い文章が書けないから良い作品が作れない、なんてバカのロンポー!/影山影司
 
で、電源をつけてすぐにジョイスティックをガチャガチャに動かしてザッピング。一種の決まり事だ。

 今日映ったのは、広々とした草原だった。草原、というより芝生原だ。相当な広さで、地平線が見える。天井は無く、キラキラと輝く青空があった。そして子供が、一杯いた。百人? いや、百一人はいる。一杯いる。
 みんなしてコロコロ転がっている。
 ザッピング。
 ログハウスだ。荒削りの木材に囲まれて、二人の男がベッドに寝そべっている。二人とも臑のあたりから下がなかった。机の脚を蹴飛ばすと、片方の男が悲鳴を上げる。
 ザッピング。
 おっぱいの無い女が身をくねらせていた。けしからん。
 ザッピング。
 真っ暗闇だ。
 ザッピング。

 そんなことを繰り返しているうちに、俺はいつの間にか眠ってしまう。
 目が覚めると唇がなかったので、声を出さずにおはようと言ってみた。
 無いはずの唇にちょっぴり柔らかい感触を感じるよ。
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