静かに霧をふらせるshowerの下で/りゅうのあくび
 
瑠璃色をした
タイルの上に立って
恋しい人と
着ている
服を脱がせあう
約束をしてから
showerの蛇口を
ぎゅっとひねる
まるでレモンの果汁を
搾り出すようにして


しっとりとした
霧のような湿度が
たれこめては
暮れゆく
日曜日の
たそがれに
恋する視線は
ほとりと舞い落ちる


一片のやや
水分を含んだ
黄色い羽毛が
静かに堕ちていく先を
見つめている
かのように
まぶしく彩られた重力に
引きとめられ
つなぎとめられていて


まだインナーシャツを
着たままでいる裸身の
流線形にそって
なぞってゆく
showerの
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