ポエム的初恋のひと、平出さんの朗読会に/大村 浩一
んど現代詩文庫の裏表紙と同じ雰囲気。万年青年の面持ちで、ちょっ
とホッとした。
まず古井さんが挨拶と朗読。カウンターの角にマイクとミキサーがしつらえ
てあり、それを使って座りながら朗読。
昼間に早稲田大学でディスカッションがあり、そこで東浩之さん? などと
ケータイ小説に関する話をして来たと言う。誰かがケータイ小説には声がない、
といった事を語ったらしいのだが、古井さんが「自分の小説にも声がないと感
じる」と言われたのには驚いた。(古井さんの書くものに声が無いなんてこと
あるものか、と思うのだが。たぶん声の内的な厳密な定義が違うのだ)それで、
そうした事を思ううちに自分でも朗
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