ブランデー/
相良ゆう
思い出を
飲みましょう
淡い
熱い
蒼い焔の
塊のような
静寂に
とこしえに
燈り
遥かに
揺らめく
陽炎は
あの夏の
夜に見た夢
眈眈と
顕れ
去りゆく
流星のように
喉元を過ぎ
それでも
焦がれるほどの
輝き煌めく
憧れを
肴に
今宵
十年ものの
想い出を
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