日がしずむころ/
竹節一二三
出そうとあしをばたつかせ
わたしはそれを止めるためにこぶしをにぎり
みっつの信号をはしり
ふたつのかどをまがりまがり
ひとつのおかをのぼりくだり
あんがいあさい川の橋をのぼり
わたしの住処へかえり
いつもよりゆっくりと紅茶を入れた
その揺らめきはやまの端のいろににて
とても怖くなった
ミルクを一滴おとしてかきまぜると
もう怖くなかった
よるとひるのあいだに
日はのぼりしずむ
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