陽炎と、日々/結城 森士
太陽を眺める/彼は仰向け/
で/空に銃を向け、
俺に言った。(こっちを向け。)
俺は言った。おとなしく(帰れ。)
彼は銃を上に向け、
去って/いった。
「あの頃、陽炎が消えて、跡には日々が残された。」
言葉が逃げていく。会いたい。こんにちは。/
ここはどこ?皆様。ありがとう、皆様。
太陽を眺める/彼は後ろ向き/
で/何が言いたい?
俺は言った。(硬直状態だ。)
彼は言った。おとなしく(帰れ。)
俺は銃を捨てて、
立って/言った。
「あの頃、陽炎が消えて、跡には日々が残された。」
パレードが終わった。
戻る 編 削 Point(0)