がぁ/あおば
 


                    080624







灯心草
藺草のことなんですがぁ
蒸し暑い午後
開け放たれた
座敷の真ん中に
寝ころんで
真新しい藺草の薫りを感じる
そんなことを一瞬だけ感じる
がぁ

灯心草で菜種油を燃やす
仄かな明かりで手紙を読む
昼間明るいところで読めばよいのに
今頃読んでいるなんて
怪しい
がぁ
そうも思うのはもっともなことですがぁ
明かりの点いた部屋は目立つ
怪しいことをするには相応しくないがぁ
灯火管制の夜には
なにをして遊んでいたのだろう
今のうちに聞いておかねば
わからなくなると思
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