いなくなる/竹節一二三
ふと
くらやみの中にきみのてざわり
毛布をかけて
おなかの辺りをぽんぽんたたく
やわらかな毛はふしゅうとへこみ
きみのぬくもりはそこに ない
ねつけないよるに
きみのよんでくれる詩集
ホットミルクのにおい
それからあけてゆくそら
まどから見えるやまが
きんいろに染まるあのあたたかさ
きみはここにいない
しらない場所にいってしまった
きみがいなくなること
そらがあおくなくなるということ
あれはあお
それでも あおでないそら
きみはどこにいるの
今日のゆうぐれは ほら
きみのすきなばらいろ
きみのにおいをおいかけて
窓からとびだし
はだしで庭に
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