「問題文」/菊尾
て、い、る?雪がどれだけ降っているのかを計測しているのか?。ここからでは微かにしか見えない指先の動きはカチカチ音と比例しない。速すぎて眼で追えない。
疲れる。追うことに疲れた。カリカリカリカリと前の君も凄い速度で書いている。そっと立って覗いてみると机の上には黒い長方形。解答用紙は白いはずなのに。
・・・違う違う。黒く見えただけで微小な文字が無数に書いてあるそれを黒と勘違いしてしまっただけ。君は書ききれない持論を机に書き始めようとしていた。机がカタカタと揺れ始める。
僕は、何を書けばいいのだろう。僕は席に座りなおした僕の解答用紙は相変わらず空白のまま。
フゥフゥっ・・・暑い。尋常じゃ
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