蛍の光 /
服部 剛
酒の宴の窓の外
宵闇に浮かんで消える
いのちの花電気(イルミネーション)
窓硝子に映る人々が
杯交わす晩餐は
遠い日に想い出される
束の間の夢
夜風の吹く
開いた窓辺に佇めば
赤ら顔の前を
ふぅっと
何か言いたげに
宵闇を掠めて
何処かへ消える
蛍のひかり
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