ききき/REMINGSセシル
彼はある意味では強く生きていました
ある意味ではというのは
彼は痛みの神経を
遥か宇宙の果てにおいてきたのです
彼は自分の強さに自信がありました
それはもう何年も、
到底、宇宙の彼方においやった
痛みの神経を揺るがす存在などなかったのですから
そもそも痛みを好んで与えようと
するもの自体が希少でありましたし
そういうものに偶然
出会った
としても
何の問題もなく、彼は
実にうまくかわしていました
だから時々彼は自虐的でありました
しかし彼のタフは相当なものでした
彼は
自
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