飾り/おるふぇ
気がつけば、貴女の躰で眠っていた
窒息しそうなほど、むせ返る色気の中
妖しいひかりが、神秘的に照らしている
手折れたつばさの、はねの一枚一枚を
貴女はひろいあつめた、まるで世界がおわる前の準備のように
毅然としたたたずまいで、ばらばらのはねをひろいあつめた
『いっそこのまま、殺してくれないか』
誰もいない天国よりも
貴女のいる地獄がいい
真綿のような
ゴムまりのような
安らぎと苦しさの恍惚で
オ望ミノモノガタリハ、イカナルモノデショウ?
そのすきとおる冷徹なほほえみに抱かれて
どこまでも、堕ちていけたら
あつめたはねが、繋ぎ合わされれば
貴女は黄泉と聖地
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