虹彩/青の詩人
空―。
丸みを帯びて広がる この澄んだ青が
とてつもなく大きなひとつの目だとしたなら
その目はどれほど大きな世界を見ているのだろう
その目をもってすれば
果てしなく広がり続ける暗闇の
水平線の向こう側さえも覗けるのだろうか
太陽系を超えて
銀河系を超えて
僕らの知らない星を超えて
僕らの知らない生物を超えて
僕らの知らない悲しみを超えて
どこまでも
どこまでも
見はるかすことができるのだろうか
その目が見つめるこの世の果てが
本当に果てかどうかなんて誰も知らない
だから宇宙は無限に広がり続ける
一番大きいと信じていた目よ
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