nothing/こもん
 

きみが
許し
ていく、夜に、引き
裂かれて
いった彼女が、わたし
の外に運ばれて
いって、それから自らのもとに
戻ってくることが
ないように、わたしは知らない、きみ
が知っているようには、時間が
耐えているだけで、
きみとわたしの
あいだに何もない
ことの、証だけがここを
通る、

殺すように、きみがそこに
いなかったとき、つづいていく
きみではない
時間が、誰だったのか
分からないまま、空っぽにむけて
目を開くと、開いていったものに殺戮
される










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