夢/高杉芹香
って連絡をくれなくなった。
仕事で成功してる私が遠いみたいだった。
それでも。
たまに彼は 不意にやって来て。
私の温もりを確認する。
どうしてつながってるんだろう。
私は彼の人生の通りすがりだったはずなのに。
何年経っても、その糸が切れないでいる。
会いたくて仕方なくて、
泣くことも、拗ねることは今はもうない。
一緒にいつもいたときのような
変な焦りもなくて
死ぬときまで縁が続くような気がしている。
都合のいい女になる気はないし。
私は私で新しい
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