ビオレータ/山崎 風雅
 
 言葉が時代の上空を走っていく
 夜も昼も黒も白も
 ハイソもセイホも
 自民も民主も越えて
 想いがやせ衰えて行く
 かぼそい真実が怯えている
 見過ごすのか生贄か
 選択を洗濯に変換する感性
 
 おい
 日本の現実
 日本人である真実
 
 それさえ無視しても笑える不誠実
 あるいはたくましさ
 あるいは精神異常
 
 あるいは
 
 ソフトボール大会に出た
 当たり前に2打席2ベース
 キャッチャーやった
 当たり前にピンチでファインプレー
 なのに
 なにもうれしくない
 別にヒーローなんかになりたくない
 
 中
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