辛くて辛過ぎてもう堪えられない/木屋 亞万
狭そうに正座していたりするものだから不意打ちアッパーをくらった平常心がよろよろと狼狽し始めて均衡を失った原子のように不安定な心から溢れ出てくる巨大過ぎる力にただうろたえる他なくなってしまう訳なのであって一度そうなってしまえば全身の毛が逆立つような気持ち悪い感じに少なくとも数カ月は襲われ続けなければならないので強力な静電気を常に身に纏いながら何とも言えない不快感に堪える日々を過ごさなければいけなくなるのだけれどその間にも己の意思に関わらず様々な物に触れていく事必要があるのであっちでパチパチこっちでパチパチなってくる訳であってドアノブ一つ回すにもパチパチトイレットペーパーめくるにもパチパチで幾度となく
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