バッドトリップ/風見鶏
無い事なのだろう。酷く歪なものであるとは思うが、自分にとってはそうなるより他無かったと思うし、仮にここまで歪ませずに済んだ可能性があったとしても、なってしまったものは仕方が無いようにも思う。
こんな風に余分な思考をそぎ落として普段考えないような事に頭が回ってしまう。たぶん自分はそれを心のどこかで自覚しているからこそ、能動的に酒を好もうとはしないのだろう。この長いバッドトリップが終われば、ふと思い至ったこの想念をも忘れて、自分の日常へ帰っていければ良い。そうあるべきだと思うし、そうであって欲しいと思う。
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