間引き/明楽
むかーし むかしの頃から続いている
どうしようもなく
機械的なこの営みは
痛みをかくして
笑っているようであります
健やかな苗木を育むため と
頭ではわかっているのです
だけど こころの中
かすかに残る幼い頃と変わらぬ部分は
かたくなに首をたてに振りません
もう とっくのむかしに知っています
畑以外にも
日常生活のいたるところで
仕方がないから という言い訳をして
不条理に目をつむっていることなど
けれど時折
薄目を開けてしまい
そしたら
目を見開いてしまい
やるせなさが募るのです
はじめて不条理を
受け入れさせられた時のように
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