サラサラと鳴るストリングスの余韻を踏んで歩く/鎖骨
脳味噌が敏感だった
幼かりしあの日々、嗚呼
あの時間こそまさに類を見ない至宝であったのに!
テクノの砂浜、ザリザリと歩いて
顔を突っ伏したって今じゃ
ちっとも痺れたりしない
強くなったんじゃないね
鈍くなったんだよ
これからもずっと
笑える速さで
全部端から少しずつ
乾いていってやがて毀れる
耐えてゆく日々だよ、ふたりでもずっと
怖いのをどうにかごまかしながら
ひとりなら尚のこと
綺麗な、青と赤の淡く擦れ違う
空なんか見たら
今に泣くことしか
できなくなるから
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