涙ノ星 /
服部 剛
一人のひとの
こころに宿る
一つの宇宙
銀河の塵を何処までも
深く掻き分け泳いだ場所の
無明の闇の広がりに
ぽつんと一人
ひかりの人が
仏の姿で坐っている
( 絶えず流れる
( 仏のうた
( 天体に浮く星々の
( 軌道を廻す
うっすら瞬く星々は
今も運行している
ぼくの目の前にいるあなたの
頬をつたう
涙の星
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