涙ノ星 /服部 剛
 
一人のひとの 
こころに宿る 
一つの宇宙 

銀河の塵を何処までも 
深く掻き分け泳いだ場所の   
無明の闇の広がりに 
ぽつんと一人 
ひかりの人が 
仏の姿で坐っている 

( 絶えず流れる 
( 仏のうた 
( 天体に浮く星々の 
( 軌道を廻す 

うっすら瞬く星々は 
今も運行している 

ぼくの目の前にいるあなたの 
頬をつたう 

涙の星  







戻る   Point(3)