詩という“表現”を選んだあなたへ/いとう
う不実な恋人と付き合うには、
詩を書き続けようとする意志よりもむしろ、
日々の生活の中で、自分の吐息ではなく詩の吐息を感じ続けること、
そのことが、大切なような気がします。
「詩は表現ではない」という言葉も、
この不実な恋人との付き合い方を示したものだと、
勝手に思ってたりします。
忙しくて詩がなかなか書けない人もいると思います。
でも、本当はそんなこと関係ないんですよね。
書けなくたって、感じることはできる。
むしろ書くことよりも感じることのほうが大切。
詩の入り口はどこにでもあります。
どこでも詩の入り口になり、
そしてその入り口はあなたにとって唯一のものです。
詩を恋人として選んだのなら、まず、
この不実な恋人の待つ入り口を見つけましょう。
そして、入ったとたんにわかる、詩の領域の広さと深さに驚きましょう。
この恋人の不実さを痛感するのは、その後です(笑)。
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