【短歌祭参加作品】序盤に郷愁ボタン押したら戻し方わからなくなって/木屋 亞万
 
人生のリセットボタンがあったって押した誰もが覚えてなくて


しっかりと波を作れよ第一話、波乱もないまま終わらぬように


終点に行き着いた彼女バス降りてドラマは遠く走り出してる


晴れた日も水たまりある公園を通り掛かるたび幼き我ら


道すがら流れ出て来た古時計 口以外から吹けぬ口笛


魂が一度終わった時にしか また始まるかはわからないから


振り返るときに見逃さないように別れの時に言うさようなら



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