スターフィッシュ/
衿野果歩
窓の明かりが消えた街に
歩く足音
吸い込んで高く澄む
黒く黒い空気
張り詰めた頬
耳を塞ぐ音楽が
どうしても君に会いたいと
叫ぶ
見上げる
高く澄んだ黒に
点いては消える光の名は知らない
強張った指を
伸ばす
どうしても君に会いたいと
思う
音楽に塞がれた耳が
捉える
君の
声 だけ
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