Mさん/戸森めめん
 
まがいなことをされたのをきっかけに別れたという話がクラスに広まっていた。
 僕は少し、彼女に憧れていた節があったけど、深く話すことはなかった。

先にグラウンドに飛び出していた彼らは、いつの間にか上半身裸になり、
楽しそうにぐるぐると回り続けていた。

僕は、彼らに近づこうと歩いていたが、
体がスロー再生になったように、ゆっくりとしか前に進まなかった。
それでも彼らの仲間に入らないといけない気がしたので、
形だけでもと、着ていた服を脱ごうと手をかけたが、クラスメートが叫び声で手をとめた。

彼らはキーとか、キャーとか、声をあげて、嬉しそうに空に手を伸ばしている。
なんだろう
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