こんな幸せ/xたろおx
教室の一番後ろ
窓側の席。
天気の良い日は
日差しがあたって
すっごく気持ちがいい。
今日もついつい
居眠りしてしまう。
ふと目を覚ましたら
授業が終わっていた。
けど
起きる気がしなかったから
そのまま机に
伏せていた。
そうしたら
教室の--クラスメイトの声が聞こえる。
あんな話こんな話をしている。
なんとなく--幸せ。
この日差しは暑いけど
皆の声は少しうるさい気がするけど
顔に本の形がつくけど
なんとなく--幸せ。
あと一年
もうこの場所にはいられない。
こんな幸せ
二度と来ない。
そう思いながら
授業に戻る。
ある初春の昼下がりのこと。
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