白い花 /服部 剛
 
見上げると 
一つの窓は満面に 
あふれる朝日を映していた 

( 昨日の教習所で 
( 隣に座る教官の冷たい言葉に 
( 喰らいつくように 
( 黙ってペダルを踏み込んだ 

ぼくのこころの鏡にも 
あふれる朝日を映し 
たった一つの拳を握り 
今日の道へ入ってゆく 

見上げると 
真っ青な空に 
うっすら開いた 
白い花の幻 







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