一端から一抹へ。/秋津一二三
 
 幾つかを証言し、幾つかを黙秘する。

 私とは多面体であるが、その中身は「がらんどう」なのではないか、と私自身が知覚し、取り扱っている面の殆どが思っている。実際にどうかは知らないし、その点をとやかくするのは秋津一二三という面の役割ではないし、asq(ak)という面の役割でもないし、ひふみという面の役割でもない。他のネット上に講じられた面、座標も同様である。「がらんどう」であると思っているということは、自己の存在の根拠を外に求めないと身の置き場のない思いなのである。まぁ、人とはそんなもので、「恋人」や「配偶者」なんてのはその最たる物であるな。本当に個だけならば語らなければならないものなどないの
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