ぷりん ぺらん/ ひより
 
眠れない夜が明けて
何かが起きている事を誰もが気付かない
けれども
遅い窓辺のカーテンが開く時
ぷりん ぺらん と
あなたに 呼ばれた。

胸の明かりも 波打つ鼓動も
流れる 水の音とともに
横たわった あなたを眠らせなかった。


朝を まるで知っていたかのように


足元に ゆらゆら
ぷりん ぺらん が揺れていた。

ぷりん ぺらん は そ知らぬ振りをして
通り過ぎて行くだけの春の眠りを誘っていた。



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