頭痛/電子ノ猫人
を這うような頭痛に襲われた。
そして流れ出る衝動、どれも残酷な囁きだった
「人を殺したら刑務所で良い生活が出来る」
「人を突き飛ばして殺したら面白そう」
「皆殺して別世界にいけば幸せになれる」
狂気に魅せられた言葉の数々に我ながら戦慄した。
そしてせめて事を推敲しようと考えた。
人格は3つ、いや自分のも入れれば4つだ。
1:通常の人格
2:無邪気な子供の性格、いじめられる前までの性格に近かった
3:無口で倫理のわかる性格。いじめられて暫く経ってから現れた
4:倫理的で退廃的な性格。いじめが終わり、暫く経ってから現れた性格
最初に私は4番目の性格を疑ったが、物事の分別が付いている以上そのような未来を潰すことはありえないと感じ、別の線を当たった。
3番目も同じだ。最低限の倫理はわかる、とすれば2番目だ。彼もまた倫理観はあるが、1点だけそこから外れる時がある。
それがあの頭痛である。
(続く)
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