にわか/ゆうさく
 
既に少女は
轟音にときめいて
空に吸い込まれた

指をさした先の
何万光年に
恋をしたこともあった
音が漏れてしまった世界は
ぼくに萎えていた

空中の煌(きら)めきは
そのまま
放置したほうが
素敵だ、と
アスファルトが、さけぶ

豪雨は、瞬間
雫が突き刺して
血と雨のハーモニー

ライトニング
雷が、なって、
そのまま

目に見える全てが
かさなって
みんな、ぼくだった

ぼくらは
空に、うなってゆく

空に、なってく
戻る   Point(2)