批評祭参加作品■犬の登場する詩/木葉 揺
を表現する。
ビスケットを受けとめられなかったのには、
仔犬ならではの不器用さともとれるけど、
飲み込みの早い仔犬ではなかったという性格や個性も感じさせ、
無二の存在であったことが伝わってきます。
四行目の「いのちをよろこんでゐた」には考えさせられました。
それまでの言葉との触れ合いで培われたセンスが
思い出が押し寄せるときにも、こういう表現を生むのだなぁ、と
自分の犬との似たような体験を思い出しながら感心しました。
目に浮かぶ喜んでいる姿は、犬自身は他の事で喜んでいるはずだもの。
やはり溢れる感情のままのように見えて、作品として形となっている
のだと思いました。
最後「茶
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(9)