批評祭参加作品■余白の海についての試論/2TO
を反射する「鏡」であり、汲みせぬ余剰であり、グリュッサンの『<関係>の詩学』に掲げられている詩句のように、海面上とは「統一」であって「海は<歴史>」だからだ。そして、それはドゥルーズの「空虚な桝目と位置なき所有者」という言葉と同義の「パラドックス的審級は、鏡である。」といった言葉にと共に裏付けることができる。またそれは局所的にはデレック・ウォルコットの「カリブ海に住む私達多くのものは、いまなお多島海(archipelago)の理想を持っていますが、それは皆さんがここで、アメリカと名づけられた隠喩を手放さないのとまったく同じことなのです。」という言葉が示しているように、「アメリカ」へと広がっているの
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