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海月
鳴らない電話を握り締めて
思い耽る心は彷徨う
創造の世界の中でも僕は不自由
光の欠けた電球を見つめる
淡い希望ならば抱かない方が至福
思い出さない幸せ
忘れた時の悲しさ
半分ずつの心は
今宵の月の様
中途半端な年頃だから
大人になったり
子供になったり
定まらない立場はシーソー
揺ら揺らと揺れながら
未来を叩く
ほら、朝焼けに世界が染まる
静寂は緩やかに砕けていく
今、僕は道半ば
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