旅路/海月
鏡に映る自分自身を眺める
これは誰の姿なのだろうか?
温もりを忘れた両手を伸ばしても
伝う感情が分らないまま
君の声が聴きたい
美化されていく思い出には
すでに言葉は消えていた
空っぽの心にふと光が差すけど
それが眩しくて目を逸らした
何れ終わりが来る
無限に続く時間
知らないままに終わりに出来たら良かったのに
長い旅路の小さな休憩だと思えば
この立ち止まりは些細な出来事に過ぎない
モノクロの君に鮮やかな色が付く
動き出す静止画
僕も飛べるんだ
自由の重さの意味を知る
錆付いた翼は上手く動かせなくて
左右に揺られながらも
先を行く君を目指す
戻る 編 削 Point(2)