「 灯 」/服部 剛
 
こころをそらにすると 
あるがままにうつるようになる 

つくえのうえにちらばった 
えんぴつやほんも 
かっぷやすぷーんも 

きのう
ぼくのむねにぐさりとささった 
だれかのことばも 

あすぼくのもとからさりゆく 
あのひとのせなかも 

やがてすべてはそらへきえる 

つくえのうえにおかれた 
いっさつのほんだけが 
いつまでもともしている 

ひょうしにかかれ 
ゆれながら 
あたりをてらす 

ろうそくの灯 







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