ニュースを見ていて思う事など/塩水和音
 
日々、ニュースを見ていて奇妙に思うのは、殺人事件などで家族を亡くした遺族の中に、インタビューで心境を聞かれて「嫌いな奴が死んでせいせいした」…… とまではいかずとも、「家族が死んでしまって悲しいけれども、どちらかといえばホッとした」と感じると答える人間が「いない」ということです。
全ての人間が家族を好きなわけではないし、家族との関係に緊張を感じている人は少なくないでしょうに。
幸運にもというか不運にもというか、家族を亡くしてインタビューに答える人達は、ことごとく家族のことが「大好き」だったのでしょうか。それは奇跡的です。
仮説のひとつとして思いつくのは、こうしたインタビュー自体が「脅し」に近
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