「root」/菊尾
 
淘汰されない言葉で頭はいっぱい
いつだって寝覚めの悪い顔
無知を薄情で誤魔化せば随分楽に居られる
不自然な唇の色で健康状態なんて計れない
酔った時の浮遊感
あれって気持ちいい

考える事を無力にさせるぐらいの想像力で魅了してくれよ
次の日に昨日の何気ない一言が思い出せるぐらいで丁度いい


食傷だと言って片付けられる幸福に
未練はないと言いながら皿の行方を眺めてる
君の異常は絵になるほど耽美です

与えられすぎて腐っていく心情に
弁解する気なんて端っからないから
好きなように罵ればいい
この平穏は
その手では崩せない

好きなものが増えたら嫌いな事はどうでもよくなった
ただ興味の無い事も増えているのが気になるぐらい

綺麗に薄弱でいたい
逃避できる事に憧れる
どこに居たって一人の空間
寂しさは逃げていった
僕は言葉遊びを続けている

君は愛情で汚してあげるから
また、後で

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