取り残し/海月
 
君の声が聞こえない
寒空の風の歌が響く

烏の鳴き声共に子供達はいなくなり
残されたのは、僕と忘れた人形だけ

取り残された現実は闇に沈む

暖かな光が灯る家々に僕は嫉妬したり
砂で出来たバースデーケーキ
蝋燭は小枝を集めれば充分
ポケットのマッチに火を点す

君のいない誕生日
僕の対面には忘れられた人形だけ

何が悲しくてこんな事をしているのだろう
何が嬉しくてこんな事をしているのだろう

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