「死」/
本城希望
今日もまた夜が明けて
「死」に一歩近づいた
刻々と「死」に向けて
時が刻まれていく
シワが刻まれていく
体が衰えていく
今日もまた夜が明けて
「死」にまた一歩近づいた
はたしてこのまま眠りについて
翌朝いつもと変わらず
目は覚めてくれるのだろうか
悲しい嘘はつきたくないから
私に残された人生を
推測で指折り数え
私のすべき事の中から
一つずつ覚え書きに書き示す
はたしてこの中で幾つ
私は実現できるのだろう
そしてまた朝が来て夜が来る
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