風の首輪 /服部 剛
 
迷える羊の群の
一匹であるわたしは 
たとえ世の牧場が 
冷たい雨に打たれる日さえ 
何を思い煩うこと無く 

風の首輪で牽かれるように 
只わたしは従いてゆく

天に向けて角笛を鳴らし 
生の歓びを讃える 
あの羊飼いが 
静かな歩みで先頭をゆく 
後ろ姿に 




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