旅先の友 〜京都にて〜 /
服部 剛
旅先の京都の歩道で
自転車がひとり倒れていた
いつかの自分のように見え
屈んだぼくは自転車を立てる
振り返ったひとすじの歩道の
雲間から出た日を浴びた先に
遠のいて首をかしげた自転車が
懸命に影を伸ばして立っていた
もう一生会えない友のように
軽く手をふった後背を向け
冷たい風と一緒に
ひとすじの道を
ぼくは歩いた
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